杉並区 待機児童数 隠れ待機児童数 平成31年度
平成30年・31年 杉並区の待機児童数は2年連続で「0」
令和2年4月入園の二次申込の結果が出る季節です。
今年度の待機児童数については4月頃また発表があることと思いますが、これまではどうだったのか、気になったので調べてみました。
杉並区長の発表では待機児童数は「0」
杉並区のページに掲載されている区長の発表をまとめますと、以下の通りです。
・区長を本部長とした緊急対策本部を設置、「すぎなみ保育緊急事態宣言」を発し、待機児童解消に取り組んできた。
(2016年4月18日(※1)。2017年5月22日に同宣言は解除)
(※1)平成28年5月13日区長記者会見(待機児童解消緊急対策 第二弾)資料1 より
【待機児童対策】
①区保有の公園などの施設を保育園に転用するなどして認可保育所を増やした
②保育園が決まっていない方に対して丁寧なマッチングを実施した
【保育の質の維持・向上に向けた取り組み】
①保育園の巡回指導をする人員を増強
②7つの保育園を中核園とし、保育園同士の情報連携のための準備を進めている
【今後の取り組み】(2019年4月15日発表時点)
①令和2年4月開設の保育園の整備(定員:500名)
②障害児指定園を9園から15園に拡充
詳細はこちら↓のページから
「隠れ待機児童」って何?
ニュースでよく聞く、「隠れ待機児童」。または「潜在的待機児童」とも言いますが、その定義を調べてみました。
厚生労働省では2017年4月1日から待機児童の定義を改めています。
定義がより厳しくなったことで、同じ状況であれば、待機児童の数も増えることになります。
では、具体的に、待機児童にカウントされない「隠れ待機児童」ってどういう状態の子どもを指すのでしょうか。
①特定の保育園を希望しているため、認可保育園に内定しない
兄弟で同じ保育園に通いたいが、希望が通らない場合など
②認可保育園に預けられず、求職活動を休止している
子どもを保育園に預けられず、求職活動ができない場合など
③自治体が補助する保育サービスを利用して(認証保育園や保育ママなど)認可保育園には通っていない
認可保育園に落ちたので、仕方なく利用している場合も待機児童数には含まれない
なお、保育園に入れず育休を延長した場合は復職の意思が確認できる場合は、待機児童にカウントするよう改められました。
(復職の意思の確認方法は自治体による。)
【参考資料】
【参考3】 保育所等利用待機児童数調査要領(新旧対照表) (東京都)
隠れ待機児童とは?
杉並区の隠れ待機児童数は約1,400人!?23区でワースト2位!?
待機児童の数が目に見えて減っているのは杉並区の取り組みの結果であることは間違いありません。
ただし、驚くべきことに、隠れ待機児童数が、杉並区はなんと約1,400人もいます。
23区内では港区に続くワースト2位。

なお、区長が発表している「認可保育所等入所決定率」が2019年度は85.1%となっていますが、こちらは
「4月時点」という点も気になります。
杉並区の待機児童数0というのは2018年・2019年の「4月時点」の数字です。
年度途中の入園希望は、「ほぼ不可能」というのが都内の保活の常識のように思いますが、あくまで「4月時点」というのも気になります。
育休延長狙い・認可外の保育園補助金狙いも
様々な事情があるとは思いますが、
「育休延長狙い」や認証保育園・認可外保育園の「保育園の補助金狙い」で、
あえて高倍率の保育園のみを希望する場合もあり、
それが入園率や認可保育園等入所決定率を押し下げる要因になっていることもあるようです。
まとめ
杉並区の「待機児童0」の数字を鵜呑みにしてはいけないですし、かといって「隠れ待機児童数が約1400人」という数字をそのまま信じてもいけない。
発表された数字を、自分なりに少し調べてみて、一喜一憂せず、必要な行動を取っていかなきゃな、と思う管理人です。
何だか重箱の隅をつつくような記事になってしまいました…。
(つ、疲れた…っ!)
ではまた
あらゆ。